湯守宿三之亟(さんのじょう) -山形・赤倉温泉-

赤倉温泉は、山形県と宮城県の県境近くに位置する山の中の温泉です。
赤倉温泉の歴史は古く、馬が川の湯で傷を癒しているのを慈覚大師が発見して貞観5年(863)に開湯したと伝えられているそうです。
温泉街は最上川の支流である小国川沿いにあり、江戸時代中期から続く老舗の旅館が、
『湯守宿三之亟』 です。
大浴場は、巨大な岩石を刳り貫いて作られた豪快な岩風呂で、男女混浴です。
浴槽の深さが、深い所で130cmにもなり、ちょっとしたプールです!
ここには他に2つの浴槽があり、浴場の中央には源泉の湧出口と温泉卵を作る為の湯場があります。源泉はもちろん、飲泉出来ます。
湯守宿三之亟では、食事付プランの他に、自炊室・洗濯室が完備されている湯治客向けの客室も用意されています。
私と湯守宿三之亟との出会いは、約30年前でした。
母方の祖父母は、湯治客として、幾度も湯守宿三之亟を訪れていました。
冬休みや春休みには、私と妹も祖父母と一緒にここで過ごしたものです。
私は、ケロリンの黄色い湯桶を2つ繋ぎ合わせ、それをお腹に当ててプカプカ浮いているのが好きでした^_^;
そんな風に遊んでいると、従業員の方が、卵をたくさん入れた篭を、お湯から出し入れする姿を目にすることもありました。
日に何度もお湯に入り、それ以外の時間は、迷路のような建物の中を探検したり、他の湯治客のおじいちゃん・おばあちゃんと友達(?)になったり、時には、その方たちのお孫さんで、年の近い子どもたちと遊んだりと、退屈している暇がないほど(!)楽しい時間を過ごすことが出来ました。
それともう一つ。特筆すべきは、ここのお湯です。
小学1年生の時、湯守宿三之亟へ出掛ける数日前に、左手親指の爪を半分ほど剥いでしまう(肉丸見え(>_<))という怪我をしたことがありました。
病院では毎日のように、消毒やら薬やらを塗布され、「絶対濡らさないように!」と言われておりました。
湯守宿三之亟へ出掛けるにあたり、母は入浴用の指サックを持たせてくれました。
傷は膿んでるし、ズキズキするし、指サックをはめるのも楽じゃない!
そんな私に祖父が一言。
「そんなもの、外しちゃいなさい! 温泉なんだから!」
それから3日で肌も乾燥し、傷みも消えてしまいました。(後は爪が伸びるだけ♪)
今思えば、宿の方や他のお客様には、随分と迷惑をかけたことでしょう…。
でも、本当に優しく、暖かく接してくださったのを憶えています。
幼くして、 『本物のお湯』 を知り、『旅の良さ』 を知ることが出来ました(^_^)v
ここには、 『旅を知る』ための、貴重な体験ができる場所があります。
約30年という時を隔てての再訪でしたが、あの頃と変わらない、その佇まいが、なんとも言えず感慨深いものでした。(え!でも、浴槽ってもうちょっと広かった?)
日帰り入浴(600円入湯税込)もありますので、温泉だけでも是非!
※写真は、女性専用露天風呂
本当は大浴場の写真をUPしたかったのですが、湯けむりで写真が真っ白でした★
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